
「ウチの職場は雰囲気が悪くて」
「部下が信頼できない」
私は、しばしばこんな相談を受ける。
若いビジネスマンから部下をもつ上司、果ては社長まで、実にさまざまな立場の人が日々の日常に悩みを抱えている。
もちろん、お気の毒だとは思うが、一方でこう思う。
それは、あなたが信頼に足る行動をしていないからではないか、と。
いったい、信頼とは何であろうか?
それは、きわめてシンプルなものである。
約束を守る。
嘘をつかない。
間違ったことをすれば、謝ったうえで改める。
人の悪口は言わない。
こんな幼少時に教わったことを、愚直に実行することである。
それは、他者に求めるのではなく、自らが実践することである。
ときに相手に裏切られることもあるだろう。
しかし、それでもなお、これを自らに課し続ける。
そうすれば、いつか必ず相手も信頼を寄せてくれるようになる。
リーダーシップとは、このような信頼の循環を生み出す「起点」となることにほかならない。
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「リーダーという生き方」
佐々木常夫 著
WAVE出版より
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