「太鼓持ち」や「愛嬌」は、何ともリアルな武器である

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仕事 いいため話
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どんな業種であれ、どんな組織・団体であれ、ポンポンと上に駆け上がる人間には、みな「共通点」がある。

それは「すべからく太鼓持ちである」ということだ。

「太鼓持ちだなんて、そんな男芸者みたいな真似ができるか!」

「男がペコペコ頭なんて下げられるか!」

どうして、みなさんは太鼓持ちを嫌悪するのであろう?

まわりの人たちを喜ばせ、愉快にすることが、そんなに悪いことなのだろうか?

その結果として、相手との関係が円満になり、どんどん上に引っ張ってもらえ、それに伴って役職に就け、自分のやりたい仕事ができるようになる…。

このプロセスのどこに問題があるのだろうか。

先日、テレビのバラエティ番組を見ていると、お笑い芸人が「ネタを考えるより、ほかの人気芸人と仲よくなれってマネージャーがいうんです」と語っていた。

実はこのマネージャーのアドバイスは心理学的に見ても、的を射ている。

アメリカのカーネギーメロン大学で、のべ1万人のビジネスマンを対象に、仕事で成功する要因を徹底的に調べたことがある。

その結果わかったのは、どんな職業においても、成功要因の85%は対人間関係の能力が占めていたということである。

つまり、人間関係をうまく構築できる人ほど、その職業で成功者になれるというわけである。

誰とでも仲よくでき、人当たりや愛想がよければ成功するのだ。

お笑芸人でいうなら、面白いネタを考え、トークの技術を磨くよりも、ほかの芸人やテレビのプロデューサー、ADなどと仲よくなったほうが、いろんな番組から出演依頼がくる可能性が高くなるということだろう。

作家にとって大切なのは文章力と考えられているが、そんなことよりも、編集者と仲よくなることのほうが大切なのである。

「内藤ってかわいいよな。あいつに仕事を回してやるか」という気分にさせることが、私の腕の見せどころなのであって、それこそが私の武器なのだ。

私は喜んで男芸者を演じることができるし、その能力に自信を持っている。

もちろん、仕事のスキルを磨くことが全然必要ない、という意味ではない。

私がいいたいのは、仕事のスキルを磨く一方で、それ以上の努力を「人間関係の構築」に注ぎなさい、ということなのだ。

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「運と愛嬌(あいきょう)がない人間はあきまへん」

と言ったのは、松下幸之助翁。

愛嬌は可愛(かわい)げと言ってもいい。

愛嬌や可愛げがある人はまわりから可愛がられるので、情報や人が集まる。

それを夏目漱石はこう言っている。

「愛嬌というのはね、自分より強いものを倒す柔らかい武器だよ」

上司や監督から可愛がられない社員やスポーツ選手には出番がない。

つまり、どんなに力があっても、活躍できるチャンスや場を与えられないということであり、スタートラインに立てないということ。

人当たりや愛想をよくすることに力を尽くしたい。