アイデアマンになるためにはどうすればいいの?

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アイディアマン いいため話
画像:kira-joshi.jp

世の中には知識豊富で弁も立つアイデアマンがいる。

だがアイデアは、考えるよりも実行して形にするほうが何十倍も大変なのだ。

すなわち、ものごとは考えるだけではダメで、まずやってみること、そして結果を出すことが重要になる。

いまから40年近く前、千葉県松戸市役所に誕生した「すぐやる課」が与えたインパクトは相当なものだった。

「すぐやる」というネーミングがまずすばらしかった。

「役所にひらがな名はいかがなものか」という反対も強かったが、それを押し切ったのが、マツモトキヨシ創業者で、松戸市長でもあった松本清さんである。

松本さんが「すぐやる課」でねらったのは、第一に住民サービスの充実だが、もう一つは役人の姿勢を変え、「すぐに行動すること」の大切さを植えつけたかったのだと思う。

松本さんはアイデアをつぎつぎと実行に移し、成功も失敗もした。

たとえ失敗でも、最初から「失敗するだろう」と言ってなにもやらないより、ずっといいと考えていた。

「百年考えても、千年考えても、考えてるだけじゃなにも進歩しない。だから、ともかくやろうじゃないか」という言葉が残っている。

世間には新製品や新サービスを見て、「自分でも考えられたのに」などと負け惜しみを言う人がいるが。

そんな人は、アタリ・コンピュータ創業者ノーラン・ブッシュネルのつぎの言葉をかみしめてほしい。

「私と同じようなアイデアを持っていた人はきっといただろう。ただ、私はそれを行動に移し、彼らはそうしなかっただけだ」

いいアイデアなどだれでも考えつく。

実行力がアイデア力を決めるのだ。

まずやってみる。

たとえ失敗に終わっても、それはつぎの成功の糧となる。

2007年に経済同友会代表幹事に就任したリコー会長・桜井正光さんは社長時代、社員に「ファイアー文化」を提唱し、こう行動のあと押しをした。

「ニーズが見えにくい時代には、行動第一でトライ・アンド・エラーを徹底しなくてはいけない」

「ファイアー」は射撃で『撃て』の意味だ。

かつてのようにニーズがはっきりしていた時代は、そこをねらって引き金を引けばよかった。

しかし、ニーズが不透明ないまは、こちらから新しい市場を創出していくことが求められる。

では、新しい市場はどこにあるのか。

それを長々議論しても意味はない。

「だいたいこのあたり」というところに、まず弾を撃ち込んでみる。

つまり、「ファイアー」だ。

大切なのは失敗を恐れることなしに、「まずやってみる」ことである。

『いい言葉は、いい仕事をつくる』

岬龍一郎 著

PHP文庫