
覚悟や気概をもって事に当たるためには、自分への評価や利益ばかりにとらわれると、難しいですね。
私たち仏師は、施主や手を合わせてくださる方々の喜びが励みになります。
肝要なのは、自分の働きが人さまの役に立ち、喜ばれているのだという実感で、それが原動力になる。
人間として生まれたからには、仕事は大切です。
なぜなら仕事とは、自分のためでもあるのだけれど、世のため人のためになることだからです。
出会った方が喜んでくださってこそ、生きている実感が増して自信をもてます。
また、弟子を育成することも非常に大変ではありますが、次の世代のために大切なことです。
自分のことしか考えない努力は限界があります。
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「DANA2016年初夏号」
佼成出版社より
引用:魂が震える話
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