
小林 親や教師は、子どもの夢を否定するものなんです。
でも、わしはそれでいいと思っているんだよね。
うちの親父も、わしが「漫画家になる」といったら完全に黙殺していましたよ。
教師にも、「そんなバカなことを考えちゃダメだ」と否定された。
でも、それが好きな人間は、いくら周囲に否定されても絶対にくじけないんですよ。
それが好きで好きで、どうしてもやりたいと思ったら、これはもうどうにもならない。
清水 他人に否定されてあきらめるようでは、本当に好きじゃないということですね。
小林 そうそう。それに、周囲の大人から安易に「好きなことをやりなさい。応援するから」なんていわれたら、逆に油断して夢が実現できないかもしれないでしょ。
だから、親や教師に否定されたのは、むしろよかったとわしは思っているわけ。
清水 それでもかまわずに突き進むほど、やりたいことだったんですね。
小林 それぐらい好きなことがあるのは、幸福すぎるぐらい幸福なことかもしれないよね。
あれこれ考えずに、その道を進めばいいわけだから。
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「孤独を貫け」
小林よしのり 著
清水克衛 著
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