
石切職人は、岩を割るのに大きな道具は用いないという。
ただただ、ひたすらトントンと、岩の一箇所だけを叩き続ける。
すると、何百か、何千か叩き続けた何回目かに、いきなり、大きな岩がバコンと割れるのだ。
見習いたいものである。
ほんの1回の努力で、大きな飛躍などできない。
飛躍するまでの80%は、飛躍するための根拠を積み重ねていく過程なのだ。
積み重ねている間は、大きな変化は見られないかもしれない。
でも、何かが着実に変わっていっているはずだ。
トントン、トントン、いくら叩いても、岩の表面に少し痕がついているように見えるだけで、一向に割れる兆しは見られない。
けれど、ある回数に達すると、必ず、突然、割れる。
これと同じだと思えばいい。
一つひとつは小さな力でも、積み重なれば、やがて大きな結果を生むということだ。
一見すると地味なことでも、ひたすら続けていく。
あるとき、必ず、突然大きな飛躍ポイントが訪れる。
その瞬間を、楽しみにしていよう。
引用:決断力の磨き方
池田貴将 著
学研パブリッシング
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