
二人の木こりがいた。
一番目の木こりは満身の力をこめて木を切った。
休憩も昼休みもとらず、できるだけ多くの木を切るために全力を注いだ。
朝は誰よりも早く働き始め、夕方は誰よりも遅くまで働き続けた。
他の木こりたちは、彼があまりにも早く木を切ることに驚嘆した。
しかし一日が終わるころには、二番目の木こりのほうが多くの木を切っていた。
一番目の木こりほど懸命に作業をしていたわけではないし、休憩を何度もとっていた。
一番目の木こりは二番目の木こりに歩み寄って質問をした。
「君はどうやって僕よりも多くの木を切るんだね?
僕の方が朝から晩まで長時間一生懸命に働いているはずなのに。
もしよければ、君の成功の秘訣を教えてくれないかい?」
二番目の木こりは一瞬考えて言った。
「成功の秘訣なんでとくにないけれど、これだけは間違いない。
どれだけ作業が忙しくても、僕は時間をとって斧を研ぐようにしているんだ。
斧がよく切れれば、より少しの労力でより多くの木を切ることができるからね」
この寓話でいう斧を研ぐという作業は、自分を高めるということだ。
私たちは時間をとって自分の人生のすべての分野で自分を厳しく見つめなければならない。
引用:アレクサンダー・ロックハート著
『自分を磨く方法』ディスカヴァー
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