
たとえばイカダに乗って川下りをすれば、
川がひとつの流れで出来ていないことがすぐにわかります。
流れが急に速くなっているところ、淀んでいるところ、
多くの流れがぶつかって複雑な流れをつくっているところ、
さまざまな流れがあるのに気がつきます。
いろいろな流れが合わさってひとつの川をつくっているように、
流れをとらえるには無数の小さな流れがいっしょになって、
全体の大きな流れになっていることを感じ取らねばいけません。
つまり大きな流れを感じ取ろうと思えば、同時に、
小さな流れも気がつかなければいけないということです。
その瞬間は小さな流れでも他の小さな流れと徐々にいっしょになっていき、
やがて全体の流れを変えてしまうほどの大きな流れになるのです。
先を読むのが上手な人は、大きな流れを的確にとらえながら、
その中に芽生えている小さな流れも見逃していないはずです。
人が気がつかないようなちょっとしたサインから
変化の流れを読み取っているのです。
先にある大きなものを見ながら、
身近にある小さなものも同時に見ているのです。
“大きくとらえて小さなものにも気がつく”
これが流れを感じ取る上での重要なポイントです。
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出典
[運に選ばれる人 選ばれない人]
桜井 章一 著
講談社 より
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