
私は、リーダーをこのように定義づけています。
「大切な誰かを育成する責任がある人」
ですので、経営者はもちろんですが役職が係長でも課長でも部長でも、誰かを直接育成する責任を背負っている方を本書では「リーダー」とさせていただきます。
どんな企業でも、実際に苦労して価値(利益)を生み出しているのは、現場の担当者です。
お客さまからお仕事をいただいてくる営業マン、工場で機械を動かしているエンジニア、経理、総務、人事しかり、実際に現場で働いている人が、あなたの企業の価値を生み出しています。
会社の売上とは、いわばお客様からの「ありがとう」の量です。
営業マンがお客様から感謝されればおのずと売上は上がるでしょう。
そして利益とは、企業が社会に対して貢献している量です。
利益を生み出して税金を納め、雇用をし、社会に貢献することが企業に求められているのです。
では、リーダーの仕事とは一体何でしょう?
一昔前のリーダーは、管理型のマネジメントが主流でした。仕事を教え、心を鍛え、あとは組織からの指示・命令の通りに部下を管理するマネジメントでした。
しかし、現代ではその手法に行き詰りが見え始めています。
若者の離職率の高さやメンタルの問題などはその象徴です。
現代のリーダーには、現場で価値を生み出す彼らの持てる力を引き出し、発揮させてやる能力も必要なのです。
練習で培った技を試合で発揮できるように送り出してあげる、うまく舞台に上がらせてあげることもリーダーとしての必須の能力です。
リーダーは、部下を評価したり評論するために存在しているのではありません。
部下と共に戦い、導き、エネルギーを与える存在であり、最も身近で尊敬される存在でなければいけません。
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すごい共感マネジメント
中田仁之 著
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