人々のために捧げることのできる人

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座禅 いいため話
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偉い人とは、目に見えないものをたくさん持っている人だと思います。

そしてそのことで光り輝いている人。

そういう人は目に見えるものを、人々のために捧げることのできる人です。

僕達は、お金や地位、名誉、車や宝石のような、手にしたときに、ある種の幸福感・満足感を与えてくれるものを求めて暮らしているものです。

ただ、そういうものは、なくなるときには全部なくなってしまう。

残念ながら、僕達はそういうものを追いかけて、生きていくものなのです。

目が見えることで、見えなくなってしまう尊いものがたくさんあります。

実はそういう目に見えないものこそが、本当の意味で僕達に幸福を与え人生を豊かにするものなのです。

讃美歌に「アメイジング・グレース」という有名な歌があります。みなさん、一度は聞いたことがあると思います。

その中の歌詞に、

「I once was lost but now am found, was blind but now I see.」
一度は道を外れた私だが、今見出された。かつては見えなかったこの目、でも今ははっきりと見える。

という言葉があります。

この歌詞に描かれている人は目が見えなかったわけではないと思います。

肉眼の目は見えていた、けれど見えなかった(blind:盲目)と言っているのです。

目が見えることで、大切なことが見えなくなり、この与えてもらった命に感謝することなく、道を外れてしまう。

太古の昔から、人間はそういう存在なのでしょう。

自分の与えられた命に感謝し、時間を人のために使える人。

さらにいえば、時間はまさに「タイムイズマネー」です。

得たお金をも、他者のために捧げることのできる人、僕はそのような人が本当に偉い人なのだと思います。

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生きていくあなたへ

日野原重明 著

幻冬舎