
「私には強みなんて何もない」と言う人がいます。
しかし、人間には必ず何らかの強みがあります。
五十年、六十年と生きている人であれば、なおさらです。
強みがないわけがありません。
ここまで生きてきたのです。
必ず何かがあるものです。
脳は二者択一の法則で動いています。
二者択一とは二つのうちひとつを選ぶことですが、脳は二つの相反することを同時にはできません。
どちらかを選択するわけです。
例えば、「楽しい」と言いながら「苦しい」ことを考えられない。
笑顔でガッツポーズを出しながら怒れない。
「楽しい」か「苦しい」か、どちらかを選択するのです。
ですから、自分の強みを認識できると、劣等感が消えて優越感を持てるというわけです。
それは、自信という言葉に置き換えてもいいでしょう。
自分のことを他人よりも優れていると勝手に思い込むことを「優越の錯覚」と言います。
錯覚ですから、根拠はなくてもいいのです。
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はやく六十歳になりなさい
西田文郎 著
現代書林「元気が出る本」出版部
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