障がいを持つ方々は、福祉施設にいれば楽に過ごせるのに、なぜ働こうとするのか?

banner02
画像:http://free-photos.gatag.net/

あるとき大山さんは疑問に思います。

雇用している障がいを持つ方々は、福祉施設にいれば楽に過ごせるのに、なぜ工場で働こうとするのか?

満員電車に揺られながら出勤し、工場では一生懸命に仕事に励む。

しかし、ときには大山さんの業務指示が受け入れられず、作業に支障をきたすこともあった。

そのとき、「施設に返すよ」と言うと、泣いて嫌がったという。

思案にくれていたとき、法要で訪れた禅寺で、たまたま住職にその問いかけをしたところ、次のような答えが返ってきた。

「人間の幸せはものやお金ではありません。

人間の究極の幸せは次の四つです。

人に愛されること。

人にほめられること。

人の役にたつこと。

そして、人から必要とされること。

愛されること以外の三つの幸せは、働くことによって得られます。

少女たちが会社で働きたいと願うのは、ほんとうの幸せを求める人間としての証しですよ」

大山さんはその言葉を聞いて、胸のつかえがとれた感じがした。

「家や施設で保護されているだけでは、その喜びは感じることがなかなかできない。

会社が人に幸せをもたらせられるのなら、障がい者たちにもその『働く幸せ』を提供したい。

そう思ったんです」

以来、大山さんは、障がい者雇用を積極的に行うことになった。

引用:「DANA(ダーナ)」