
たとえば、サッカーを極めるプロセスを考えてみましょう。
本当にうまくなりたいと思ったら、まずは自分の弱みと強みをしっかり理解することから始めます。
そしてたえず課題意識をもち、解決策を模索し続けながら自発的に練習していくことが必要です。
仮に「エースの先輩にくらべるとシュートの決定率が低い」という課題を見つけたら、先輩のフォームをまねてみることが解決策かもしれません。
それで決定率が高まれば話が早いですが、成果につながらなかったとしても「他に問題があるんだろうな」と気づくことができます。
そのときはさらに先輩を分析して「ボールを蹴るときにギリギリで方向を打ち分けているからかな」「ディフェンダーの裏をかいてベストポジションをとっているからかな」と様々な仮説を立て、検証をしていかなければいけません。
このような一連の作業は、ビジネスの世界でいうPDCAそのものです。
よって「『極める力』とはPCDAを回す力である」とも言えます。
あえて「極める力」と呼んでいるのは、何度かPCDAを回しながらゴールを達成する経験を重ねることで、課題解決の能力だけでなく、メンタル面も合わせて強化されるからです。
_______
人工知能時代を生き抜く子どもの育て方
神野 元基 著
ディスカヴァーより
![]() |