
止まっている車はできるだけ止まっていようとします。
だから、最初に車を動かすときには大きなエネルギーが必要になります。
ローギアに入れて、ゆっくりと車を動かす必要があります。
しかし、いったん動きはじめて加速がつくと、今度は止めることのほうがたいへんです。
ブレーキを踏み込んでも急には止まらない。
停止させるには相当のエネルギーが必要です。
当たり前のことだと決めつけずに、どうぞ、少しだけ考えてみてください。
【最初の一歩にこそ、一番大きなエネルギーが必要なのだ】
という事実の重要さに、改めて気づくはずです。
たとえば、あなたは、これからIT分野で起業するところだとしましょう。
同じ業界で、バリバリと手広くビジネス展開している会社を見ると、とてもエネルギーに満ちあふれているように見えます。
「それに比べて、オレは、これっぽっちのことをやっただけでもう息が上がってしまっている。こんなんでやっていけるのかな?」とがっかりすることがあるかもしれない。
しかし、それは錯覚です。
すでに走っている車は、楽に走っているのです。
止まっている車を動かすことのほうがずっと大きなエネルギーが必要なのです。
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人生を変える「心のブレーキ」の外し方
石井 裕之 著
フォレスト出版より
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