リッツカールトン一瞬で心が通う「言葉がけ」の習慣

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ホテル いいため話
画像:http://gahag.net

人は、自分が一番認めてもらいたいと思っているところを絶妙のタイミングでほめられた時は、それは嬉しいものです。

相手が自分に対して本当に関心を持ってくれていることが伝わるからです。

自分が大切にしている価値観と、相手の評価ポイントが一致すると、お互いの心が共鳴したように感じて、親しみや信頼の感情が湧いてきます。

ですから相手にとっての核心、ボーリングで言うとセンターピンを探すことがほめ上手への第一歩になります。

これとは反対に、「何が相手の核心部分か」が明確に見えていなければ、ほめたつもりでもそれが相手に届かなかったり、逆効果になったりします。

もちろん何でもほめればそれでよいということではありません。

うまく「ほめる」ことは、相手を見極める力が必要になりますから、自分の感性を育てなければなりません。

では、ほめる時のポイントは何でしょうか?

道具に目線を持っていくのも一案です。

例えば、腕のよい職人は、自分の道具を大切にしています。

吟味して道具を選び、日々手入れをしています。

プロとしてこだわりを持って大切にしている道具をほめられたら、つい、その道具について話をしたくなるのではないでしょうか。

スキーの常連客ならその板やサングラスに目を向けてみる。

いつも同じ銘柄のお酒を頼む方ならそのこだわりの理由を聞いてみる。

携帯のストラップとキーホルダーなどが、ひとつのキャラクターで統一されていたら、それについて話してみる。

また、会話の中によく出てくるキーワードに、その方のこだわりが現れているかもしれません。

まずは、「相手のこだわりは何か」を見つけることが肝心なのです。

ほめる時だけでなく、会話を続ける時のコツは、「会話を続けなくてはならない」、などと考えないことです。

それでは心に余計なストレスが生まれてしまいます。

もっと素直に、まずは相手がこだわりを持っていそうだなというポイントに目を向けてみること。

次にそれに関して自分が聞いてみたいなと思うことがあれば、素直に口に出してみる。

つまり相手に興味や関心を示すという、それだけのことなのです。

相手のこだわっていそうな部分について素直に感想を述べ、質問をする。

ほめるのも、話をするのも、これだけなのです。

そもそもサービスを受ける側とサービスをする側の会話の比率は、80対20くらいでいいと思っています。

一方的に話しかけたり、説明をすることがサービスではありません。

お客様と自分とが話す時間の割合はだいたい80対20、もちろんお客様が80でサービス側が20です。

すなわちほとんどの時間はお客様が話しているということ。

サービスをする側は相手の話に真剣に耳を傾けるという姿勢を崩さないということです。

それでも不思議なことにお客様からはこう言われることが多いのです。

「あなたは本当に話がお上手ね」

こちらは話を聴いているだけなのですが、結果として「楽しい会話だった」という評価につながっていくのです。

『リッツカールトン 一瞬で心が通う「言葉がけ」の習慣』日本実業出版社