お客を自分の彼女だと思って接客しなさい

彼女だと思って

店で働くアルバイト従業員は今時の若いお兄ちゃんばかりだけど、みんな気持ちよく働いてくれる。

「お客を自分の彼女だと思って接客しなさい」

そう言って、丁寧な接客をするように教えているから、うちに来た客はみんな喜んでくれる。

一度来たら、それ以降、何度も熱心に足を運んでくれるお客も多い。

僕はお客の喜ぶ顔が見たいんだ。肉を口いっぱいに頬張って、「うめー」って声を聞くと、胸がいっぱいになる。

今年で60歳になるけど、毎日12時間はこの厨房で立ち続けて働いているのは、お客が「うまい」って思う品物を出すため。毎日、寝る時間も惜しんで包丁を握る。

店のトイレ掃除は全部自分でやるようにしている。

掃除も肉の仕込みも絶対に手を抜かない。

手を抜いたら明日1人客が来なくなる。

そう言い聞かせて自分を奮い立たせてきた。

狂牛病に大震災、リーマンショック・・・客足が遠のくような事件や出来事もたくさん起きた。

暇は一番怖い。

でも、この暇な時間さえも無駄にはできない。

身をもって体験したからこそ、わかることもある。

時間の使い方が人生を左右するってことをみなさんに伝えたい。

(「行列日本一 スタミナ苑の繁盛哲学」 / 豊島雅信 著 / ワニブックスより)