斎藤一人 商人の腕とは「次はどんな時代が来るかを見抜けばいい」

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事に取り組む いいため話
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事業を拡大するのに、銀行がウチにこんなに融資してくれました。

そうすると、周りの人は「すごいですね」って。

「銀行に顔がきいて、社長、すごいですね」

「おたくは銀行から信用あるんですね、すごいなぁ」

「融資」というけれど、それ、ただの借金です。それがわからないのは素人。

銀行に信用がある人とは、借金のない人です。

そして、一番信用があるのは、銀行にお金を積んでいる人です。

銀行に顔がきくと「すごい」というけれど、それ、お金を借りたいと思っているから「すごい」というのであって。

それ、プロの商人からしたら素人です。

素人にほめられたら終わりですよ(笑)。

自社ビルを建てた、都心の一等地に店を出した、こういう土地を買いました、「わぁ〜すごいなぁ」って。

それをいっている人、素人の人ですよね。

いったい、借金の返済はあと何十年続くんですか?

もう一個いうと、商人で転ぶ人というのは、有名人が大好きだったり、政治家が大好きで、やたらと写真を撮ったり、ああしたり、こうしたり。

芸能人や政治家に知り合いがいるというと、「すごいですね」といわれるけど、政治家が税金を使って橋をかけようが、電車を通そうが、私たち商人は税金を払っているんですよ。

「税金を使う人間より、払っている人間のほうがすごいんだ」って。

本来、商人というのは、商人の腕をあげていけばいいのです。

商人の腕をあげるというのは、どんな世の中か、次はどんな時代が来るかを見抜けばいいだけなんです。

これができれば、仕事がどんどん伸びます。

また、世間では、売り上げを重視しますが、肝心なのは利益です。

素人は、50軒の店(焼き鳥屋)をやっている社長を「すごいですね」といいます。

100軒もやっているというと、「とんでもなく、すごい人」といいます。

でも、プロの商人が見ると、たった5軒でも、いつもお客さんが入りきれないような店をやっている社長はすごいのです。

だから、自分にとって適当な、自分はどの線がいいか、ということを考えたほうがいいですね。

私個人としては、100軒もやっているというと「たいへんそうだなぁ。なんでそんなにやっちゃったの?」っていう感じです(笑)

仕事が伸びることと、会社を大きくすることをイコールだと思っているんですよね。

でも、イコールではありません。別物です。

そして、もっと仕事を伸ばしながら会社を大きくすることもできるけど、あえて、大きくしないこともできるのです。

『眼力』

斎藤 一人 著

サンマーク出版