
足達大和氏の心に響く言葉より…
ビジネスの失敗、人間関係のトラブル、失恋、家庭問題など、人生にはさまざまな“逆境”が訪れるものだ。
昔、アメリカに、こんな男がいた。
経営していた店がつぶれ、測量技師になったがうまくいかず、軍隊に入隊したが成績がひどく、除隊になってしまった。
その上、あろうことか遺伝疾患が原因で、異様な顔立ちになってしまったのだ。
そんな彼がある女性と熱烈な恋に落ち、めでたく婚約することになった。
だが実に気の毒なことに、まもなくその女性は亡くなってしまう。
失意の中、彼は弁護士となるが、たいした活躍もできず、最後に政治家を志した。
だが、当選までには度重なる落選を経験せねばならなかった。
その男とは、驚くなかれ、元米国大統領のエイブラハム・リンカーンである。
彼が偉大な大統領となったのは、彼が一つひとつの失敗をきっちり捨て、忘れていったからにほかならない。
“忘れる”ということ。
これは誰にでも平等に許されている権利なのだ。
自分が成功しないのは、過去の失敗のせいだと思っている人は、まるで嫌疑が晴れて、とらわれの身から解放されたにもかかわらず、まだ自分が鎖でつながれていると思い込んでいる、元囚人のようなものである。
あなたはすでに鎖から解き放たれた、自由の身であることを知ってほしい。
『大切なことは、みんなナポレオン・ヒルが教えてくれた』
足達大和
きこ書房
![]() |