
見事に仕上げられてはいても言葉だけで終わってしまう目的、かけ声ばかりで実行されない行為、いつまで経っても手がつけられない計画
———これらに共通する欠陥は、「少しの勇気ある決断」が下されないことです。
口ばかりで何もしないなら、黙っているほうがはるかにいいでしょう。
日常生活や仕事においても、話し合いよりも迅速な行動こそが大切です。
ある人はこう言いました。
「どうしてもしなければならない重要なことに直面したとき、事態がはっきりしていて急を要するのに、決心がつけられず優柔不断な態度をとることほど手に負えないものはない。
新しい生活を始めようといつも思いながら、実際にはなかなかとりかかろうとしない。
これでは、人が食べたり飲んだり寝たりするのを一日のばしにして、ついには飢え死にしてしまうのと同じことである」
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スマイルズの名著『品性論』
サミュエル・スマイルズ 著
本田健 訳
三笠書房より
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