
英雄は経営者時代に、何度も講演会に足を運んでいた。
経営のヒントを得るというのも、大切な目的ではあったが、いちばんの目的は心に火をつけることだった。
自分の心に火をつけるためには、心に火を灯して生きている人の話を聞きに行くのがいちばんだった。
そのことを伝えるために、社員研修で、火をおこさせて飯ごう炊さんをさせたこともある。
火がついていないところに火をつけるのは、本当にたいへんだ。
何時間かけてもつかないことだってある。
だけど、すでについている火をもらうのは、ほんの数秒あればできる簡単なことだ。
心に火をつけるのだって同じように、何もないところから火をおこそうとすると、たいへんな労力を強いられるが、火がついている人からもらうのは一瞬でできる。
やる気が起きなくて、どうしたらやる気が出るかなぁなんて考える暇があったら、どんな内容でもいいから、心に火がついている人の話を聞きに行けと言っていた。
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「株式会社タイムカプセル社」
喜多川 泰 著
ディスカヴァーより
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