小林正観 「豊かな心で豊かな暮らし」

小林正観 いいため話
画像:http://www.gatag.net/

たまたま一ヶ月ほどの間に、何人かの人から同じ質問を受けました。

「私に向いている職業は、どんなものでしょうか。正観さん、教えてください」

というものでした。

もちろん、その数人は現在無職であるということでした。

私の答えはすべての人に対して同じでした。

「自分で好きな仕事、嫌いな仕事とより分けているうちは、宇宙さんも神も仏も味方をしないような気がします」

と言いました。

自分にまわってきたことをやる、やる羽目になったことをやる、たまたまなにかの縁で声をかけられたり、頼まれたりしたらそれをやる。

そういうふうに考えていったら、職業はなんでもいいのです。

向き不向きというのがあるとは思えません。

向き不向きと言うのは、もしかすると自分の奢り、高ぶりなのかもしれません。

どんな仕事でも、誠実に真面目にやる。

真摯(しんし)に取り組む。

それに尽きるのではないでしょうか。

楽しい仕事というのがあるわけではないのです。

そんな仕事にいきなり恵まれてる人は、世の中にいないと思います。

好きだ、嫌いだと言うのではなくて、やる羽目になったことを、ただ淡々とやること。

それを真面目に誠実にやり続けること。

これに尽きると思います。

私に質問してきた数人に対して、さらにこういう提案をしました。

ハローワークで仕事を探すのではなく、街で見つけるような張り紙で募集しているようなところに、飛び込んでみてはどうかと提案しました。

そういうところこそ、本当に今、人を欲しがっているところだと思います。

ひと言で言うと、風が吹いているか、川が流れているか、ということです。

自分の希望を振りまわして、希望通りのものを探すのではなくて、なんでもいいから、とりあえず一生懸命やるぞという生き方を選ぶことです。

この風と流れに逆らわずに生きていく、ということ。

これを私は、「風流な人」と名づけました。

これはおまかせの人生です。

それで道が開けます。

宇宙や神は、目の前にいつも楽しい人生を提示してくれています。

しかしそれを個人の好き嫌いで左右すると、そういう提示を止めてしまいます。

「せっかくいい出来事を示してあげているのに、自分の好き嫌いで選ぶんだなぁ。乗っかってこないのだなぁ。だったら、教えてあげるのをやめよう」ということになるみたいです。

誠実に真面目にやっている人間を、いろんな形で引き上げてくれます。

ですから仕事そのものの面白さもありますが、自分の運命が、その引っ張ってくれる人によってどう変わるかという面白さもあるわけです。

なんでも一生懸命やります、誠実にやりますという人に、神や宇宙はにっこりと微笑むような気がするのです。

引用:豊かな心で豊かな暮らし
小林正観 著
廣済堂出版