
「あれは運が悪かったからだ、私はああはならない」
と考えるタイプがいる。
これではどんな失敗からも知識化、教訓化できないから、
同じような失敗を繰り返すことになる。
人間は見たいところだけを見る。
自分がそうなると怖いから、最悪のシナリオは考えない。
そういう人は、自分が前方不注意で車をぶつけても、
出会い頭の不運な事故だったと自分に言いきかせる。
駐車違反やスピード違反で捕まっても、
罰金制度をののしり、身の不運を嘆く。
弁解、言い訳、責任転嫁をいくらしたところで問題は解決しない。
問題を解決するには、
真っ向からこれに取り組むことから始めるべきである。
自分に非はなかったか?
自分自身が当事者になって分析することなしに、
問題点の把握、対策、改善、改良、革新はあり得ないのである。
引用:失敗の予防学
中尾 政之 著
三笠書房
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