
「不況だから消費者はサイフのひもを緩めない」
「少子高齢化社会だから、以前のようにものが売れなくても仕方ない」
業種に限らず、企業の業績が振るわなくなったとき、安易にこのような考え方をして納得してしまうことがあります。
私はセブン-イレブンだけでなく、イトーヨーカ堂やそごう、西武などグループ全体の経営責任を負っていますが、
流通業界を見回すと、スーパーや百貨店は業績がいいとはいえません。
なぜ、業績が良くないのかと尋ねると、冒頭のようなことを口にする人がいます。
それは違います。
不況だから業績が悪化するという法則があるのならば、セブンイレブンの業績がずっと右肩上がりできていることの説明はつきません。
ものが売れない、商売がうまくいかない理由はひとつです。
時代や消費者のニーズの変化に対応した仕事のやり方ができていないからです。
引用:変わる力
鈴木敏文 著
朝日新書
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