
ディズニーランドには案内板がほとんどありません。
あるにはあるのですが、面積あたりの案内板の数は、ほかのレジャー施設に比べ極端に少ないのです。
あれだけ広いパークのすべてを把握しているゲストは少数です。
するとゲストは、パーク内のいたるところで清掃をしているカストーディアルに道順を聞くことになります。
キャストはその質問に答えるだけで「ありがとう」と言われます。
案内板が少ないのは、こうしたコミュニケーションの機会をあえて増やすためなのです。
じつは、ウォルト・ディズニーはカストーディアルを清掃員として配置したわけではなく、「案内係」として配置していたのです。
東京ディズニーランドでは、1日に約20トンのゴミが出ますが、1日に約400名働いているカストーディアルが集めるゴミはそのうち1,4トン、全体の1割にも満たない量です。
そのかわり、ゲストから質問される回数は、1日平均で100回にも上ります。
引用:ディズニーのすごい仕組み
大住力 原作
かんき出版
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