
梅岩は「商人はしっかり利益をあげなくてはいけない。それは、売り上げた利益で贅沢をするためではなく、またその利益で人の役に立つようにするためだ」
と言っています。
梅岩は商人の努めるべきこととして倹約・正直・工夫の三つをあげました。
倹約について、梅岩は「経費三割節約、利益一割減」と言いました。
この思想からも「商売は売り手も買い手も得をすべき」という梅岩の考えがわかるかと思います。
「正直」は梅岩が重要視していたことの一つです。
嘘をついたりごまかしたりすると、私たちはまっとうな道を歩むことができなくなっていく。
たとえ、小さな嘘やごまかしも水に落ちた油のようにすべてを台無しにしてしまう。そのように梅岩は考えていました。
そして、最後は「工夫」です。
商人が工夫するからこそ、売り手買い手の双方が得することができるのです。
引用:「日本人の心は銅像にあった」
渡部昇一 監修
丸岡慎弥 著
育鵬社より
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