正岡子規「感動する!日本史」

正岡子規 いいため話
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子規は、江戸時代末期に、四国の松山に武士の子どもとして生まれました。

子規が生まれて間もなく明治維新が起こり、封建制度が廃止されるのですが、子規は、自分が武士であるということに誇りを持ち続けました。

そして、武士道に人一倍強い憧れを抱き、「武士道における覚悟とは、何か」を、幼い頃から自問自答してきたそうです。

その子規が、ある日、結論を得ます。それは、

「武士道における覚悟とは、いついかなる時でも平然と死ねることだ」というものでした。

その後、子規は若くして脊椎カリエスという難病を患い、激痛に苛まれます。

その苦しみの病床で、彼は、本当の「覚悟」が、自分の思っていたものと真逆であると気づくのです。

本当の覚悟とは、いついかなる時でも平然と死ねることではない。

どんなに痛くても、どんなに苦しくても、「いま」という一瞬一瞬は生かされているのだから、その生かされている「いま」を、平然と生きることこそが本当の覚悟だ。

子規は、そう悟ったのです。

彼の病床における不思議なほどの明るさと、とても病人とは思えない精力的な文筆活動の裏には、このような死生観がありました。

引用:感動する! 日本史
白駒妃登美 著
中経の文庫