
何か新しいことをする時には、まずそれを、やるかやらないかを決めることが必要になる。
その場合、まず事前によく調査してから決めよう、というやり方をすることがある。
また、しくじったりすると、事前の調査が不十分だったからだといわれることがある。
十分調査しておかないから失敗する、という考え方である。
しかし私は、そんな考え方では到底新しいことはできないと思う。
やるかやらないかを決心する前に、こまごまと調査すればするほど、やめておいた方がいいんじゃないかということになる。
“石橋を叩いて渡る”とか“渡らん”とかいうけれども、石橋を完全に叩いてから、渡るか渡らんか決心しようなんて思っていたら、おそらく永久に石橋は渡らんことになるだろうとおもう。
完全にリスクを防止できる調査なんて、できるはずない。
新しいことには、リスクがつきもので、だからこそ新しいのである。
引用:「石橋を叩けば渡れない(新版)」
西堀栄三郎 著
生産性出版
![]() |