
ドトールコーヒーを創業した鳥羽博道氏は、次のように述べている。
「音楽、陶芸、美術、スポーツなど、
どんな世界においても、
名人、名プレイヤーと言われている人たちは、
最初は先人達を見倣う(みならう)というところから出発して、
それを乗り越えようと精進を積んでいるのだ。
天才画家・ピカソはまだ若かったころ、
友人の構図などを参考にして画家としての素養を磨いていったと言われている。
悪く言えば盗んだということで、
『ピカソが来ると自分の作品を盗まれるからかなわない』と言って、
ピカソが来ると回りの画家が作品を隠してしまったという逸話があるほどだ。
あのピカソでさえ、
まず最初は真似る、見倣うというところから出発したのだ。
だから、われわれだって、優れた人物、優れたものがあったら、
恥じることなく大いに見倣って勉強すべきではないだろうか。
私も創業期においては松下幸之助氏、土光敏夫氏、その他大勢の方々がいるが、
その人の本を徹底して読み切り、
日本を代表する経営者の方々がどういうときに何を考え、どう行動したかまで、
それこそ暗記するくらい読んだ」
引用:「模倣の経営学」
井上達彦 著
日経BP
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