アントニオ猪木「馬鹿になれ」

いいため話 アントニオ猪木
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夢を持て、でかければでかいほどいい。

とにかく夢を持て。私は、事あるごとに何度もそう述べている。

大風呂敷を広げておさまりがつかなくなってみろ、やらざるを得なくなるではないか。

夢を持てば燃えられる。

燃えられればどん底にも耐えられる。変にひねくれることもない。

どん底に耐えられれば、裸になることができる。

私は新日本プロレスを旗揚げした時、一軒、一軒、キップを売って歩いた。

理想のプロレスをつくり上げるために、なりふり構わず頭を下げた。

十年近くたっても、私はそれをやった。

浅草の街頭に立って売り歩き、それでもキップが残ったので一軒、一軒まわった。

なぜなら、ほかならぬ自分へのチャレンジだったからだ。

俺たちは、生まれながらに偉いのではない。

全力でぶつかり、失敗し、それでも立ち上がって、また失敗し、やっと何かをつかんだかと思ったら、虚しくも朝の露。

しかし、まだまだくたばらない。

俺には欲があるんだ、夢があるんだと向かっていく。

そうして、ちっぽけながらも、自分だけができる何かをつかんできた。

引用:猪木詩集「馬鹿になれ」 (角川文庫)
アントニオ猪木 著