
インドでは子象が逃げ出さないよう服従を教えるために、
子どものうちに頑丈な木など動かせないものにつないでおくそうだ。
子象がもがいても頑丈な木はびくともしない。
そのうちに子象はいわゆる「学習性無力感」を学び、
何をしても逃げられない、
いましめは解けないのだと思い込むようになる。
そうすると、
成長した象を、折れそうな小枝につないでおいても逃げなくなる。
それどころか、逃げようと試みることもしないそうだ。
同様のことが僕たちの人生にも起こる。
「人生はもともと単調なものだ、変えることなどできない」
と言われ続けたら、だんだんそんな気がしてきて、
やがて、その通りだと思い込むようになる。
象と同じで、それが信念になってしまうのだ。
結果として、思考が狭くなり、のびのびと物事が考えられなくなる。
引用:小枝にしばられたゾウ
ジェフ トンプソン著
きこ書房
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