
あるお百姓さんがワシの卵を見つけたのですが、
それをニワトリの卵と勘違いして、鶏小舎に入れました。
メンドリは他の卵とともにこれを抱き、間もなくワシの子が生まれました。
彼は自分はニワトリだと信じ込んで育ちました。
ある日空を見上げると、大きな鳥が空を舞っているのに気づきました。
「あれは何?」と聞くとメンドリは「ワシだよ」と答えました。
「ボクもあんなふうになりたい」というと、
「それは無理だ。お前はニワトリなんだから」とメンドリは言いました。
彼は「そうだね」とうなだれて言いました。
結局彼は大きくなっても自分がワシであることに気づかず、
一度も空を飛ぶことなく生涯を終えました。
引用:自分を磨く方法
アレクサンダー・ロックハート 著
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