「自分を変える」心の磨き方

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いいため話 水
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二人の科学者が、ヒンドゥー教の聖者に自分たちの理論をどう思うかを尋ねるために、地球を半周して会いに行った。

到着すると、聖者は喜んで二人を自分の庭園に案内し、茶を振る舞おうとした。

二つの小さなカップがいっぱいになっても、聖者は茶を注ぎ続けた。

茶がカップからあふれ出したので、科学者は礼儀正しく、しかしおずおずと「師よ、カップにはそれ以上お茶は入りません」と言った。

聖者は茶を注ぐのをやめ、こう言った。

「あなた方の頭はこのカップのようだ。

知識で満杯になっておる。

頭を空っぽにして、もう一度来なさい。

それから話をしよう」

(リロイ・リトル・ベア 北米の先住民文化教授)

口説き文句を覚えたからといって、情熱的だというわけではありません。

偉大なカナダ人の学者ノースロップ・フライは、空気力学の原理を理解しているからといって、飛行体験とは何の関係もない、と指摘しています。

生活の中で感動することが少なかったり、あるいは、自分が知っていることと実際の自分自身との間にギャップがあるならば、それは、あなたの頭が、聖者のティーカップのように、満杯になっているのです。

情熱は知恵ではありません。

頭は偉大でかけがえのない道具ではありますが、知識を蓄えても感じることはできませんし、分類はできても真に理解することはできません。

ビーバーのように、重要なものを集めてダムをつくれるだけです。

口に食べ物がいっぱい詰まっていては話ができないように、消化できない情報が詰まった頭で、物事をありありと感じることなんてできるわけがありません。

では、どうすればいいのでしょう。

それは、考えすぎないことです。

情報を溜め込んだりしないことです。

疑いばかりを再生しないことです。

やらなければならないことが際限なく挙がっているリストの中から、一番重要なものを選び、リストを破り捨てたあとで、それをきちんとやり遂げることです。

引用:「自分を変える」心の磨き方
野口嘉則訳 三笠書房