
会社はわざわざお金を出して、みなさんに教育を施そうとしてくれる。
新人訓練、社内訓練などの名目で、いろいろな訓練をしてくれる。
そういう訓練への参加を嫌がる人がいる。
自分はまったくお金を出していないのに、いや身銭を切っていないからなのか、真剣に訓練を受けようという気がない人がいる。
もしそういう訓練をしてくれるのなら、積極的に参加したい。
たとえそれが、自分の仕事とは無関係であるように思えても、それでもムダな訓練というものはない。
必ず、何かしら役に立つ。
どんな訓練にも積極的に参加する人ほど、仕事はうまくいくのである。
どんな技術でも、知識でも、貪欲に吸収してやろう、という人が伸びていくのである。
オーストラリアにあるクィーンズランド大学のフィリス・タレノーは、あるオーストラリア企業で働く社員(男性501名、女性513名)を対象に、会社での地位、給料、部下の数、の3つの指標を「キャリア・サクセス」とし、どういう人ほどサクセスの度合いが高いのかを調べてみたことがある。
そこで明らかにされたことは、“訓練への参加度”であった。
成功している人は、「会社で行われる訓練に何回参加しましたか?」という項目と、「社外のセミナーや訓練を何回受けていますか?」という項目で回答頻度の高かったのである。
私は社会人向けのセミナーの仕事も受けるが、会社からムリヤリ行かされたような人は、まったくやる気がない。
そういう人に教えるのは、講師である私も遠慮させていただきたい。
他の人まで悪影響を与えるからだ。
たかが、社内訓練。
されど、社内訓練だ。
訓練をナメてはいけない。
どんな訓練にも本気で取り組めるような人になろう。
『電車のハシに座る人は、成功できない』大和書房
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