ちょっとした心理テスト

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心理 いいため話
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「これから五分間、何を考えてもいいですが、『ピンクのクマ』のことだけは絶対に考えないでください」

これはちょっとした心理テストの一つですが、こう言われるとみんなピンクのクマのことが気になってたまらなくなるといいます。

人間の脳というのは、「考えてはいけない」と言われると、かえってそのことを考えずにはいられなくなる習性を持っていて、頭から追い出そうとすればするほど、むしろそのことを考える頻度が上がってしまうらしいのです。

「ダイエット中だから食べてはいけない」と思うと、ますます食べたくなってしまうのも、「この人を好きになってはいけない」と思えば思うほど惹かれる気持ちが募るのも、脳のこの習性が働いてしまうせいだそうです。

この心理テストには続きがあります。

五分後、「ピンクのクマのことは考えなかったでしょうね?」と聞かれます。

考えずにはいられなくなった、頭から離れなくなってしまったと答えると、一つの問いかけをされます。

「では、あなたが今、気になってどうしようもないそのピンクのクマは、いったいどこにいますか?」

それは、その人の頭の中にしか存在していません。

自分で勝手にそのことを考えずにはいられなくなり、勝手にイメージを膨らませ、勝手に「ピンクのクマ」という妄想にとらわれてしまっているだけなのです。

「嫌なこと」も、「嫌いな人」も、じつはこれと同じです。

あなたが実際に直面しているのは、「やらなければならないこと」や、「コミュニケーションをとる必要のある人」です。

そこに自分で勝手に「嫌い」とか「苦手」というレッテルを貼り、「嫌だな、嫌だな」という気分を増幅させてしまっているのです。

そのとらわれから自分を解き放てば、「嫌なこと」も「嫌いな人」もなくなるのです。

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一秒宝

小栗成男 著

幻冬舎