
死期が近いと悟った八十五歳のある男性が、心配について次のように語っています。
「人生をやり直せるなら、もっと現実的な問題を抱えて、想像上の問題を減らすよ」
平均的なスウェーデン人は週に二十時間心配している、という調査結果があります。
ということは、深刻なストレスを抱えている人は、おそらくこの倍の時間は心配しているでしょう!
毎週これだけの時間を、いまこの瞬間を味わって生活したり、将来の前向きな目標に取り組んだりする時間に使えたら、と想像してみてください。
不安症の人の多くは心気症でもあります。
不治の病にでもかかっているのではないかと絶えず心配しています。
先のことが心配になったら、こうしてみてください。
心配していることが実際に起こる可能性はどのくらいあるのか、と何度も自分にたずねます。
そう予想するのは現実的ですか?
そのうちに、心配が現実になることはほとんどない、と気づくようになるはずです。
声に出して自分にたずねてみてください。
「まだ起きてもいないことをどうして心配しなければならないのか」
_______
北欧スウェーデン式 自分を大切にする生き方
齋藤 慎子 訳
文響社
![]() |