
人に迷惑を掛けてはいけないというのも、
思い込みの一種だ。
人は生きているだけで、
どこかで誰かに迷惑を掛けなければ
存在できない仕組みになっている。
どこかの大学を受験して合格すれば、
不合格者に迷惑を掛けている。
誰にも迷惑を掛けないようにと首を吊ったとしても、
残った人たちに迷惑を掛ける。
その場所の所有者にも、後始末をする人にも迷惑が掛かる。
山奥に閉じこもっていても同じことだ。
人間というのはお互いに、
迷惑を掛けたり掛けられたり、
笑ったり笑われたりしながら
生きていくのが、自然なのである。
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出典
[ええかげん社交術]
森 毅 著
角川書店 より
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