「落語と笑い」についての実験

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笑い いいため話
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「落語と笑い」についての実験は、すでに研究を行っている先生がおります。

笑いが科学的に健康に役立つという研究をされている、筑波大学名誉教授の村上和雄先生です。

村上先生は分子生物学者です。

その先生が吉本興業さんとのコラボレーションで「笑いは健康にいいのか?」という実験を行っています。

その実験では、糖尿病の患者さんを集めて、演芸を聴かせた後で血糖値を測るというもので、結果は、血糖値が下がったんです。

先生に、実際にお会いして詳しくお話を聞きたいと思ったところ、快く対談を引き受けてくださいました。

《村上》  たとえば花緑さんの落語が面白いですかってアンケートを取るんです。「大笑いした」「まあまあ面白い」とか。そうすると血糖値の数値を見ると爆笑した方が下がるんですよ。

《花緑》  ああ~笑いの量ですね。

《村上》  そうそう。笑いの量と質です。

《花緑》  笑いの質ですか!質とは、真打の人の作る笑いと前座の笑いとかですか。

《村上》  質っていうのは笑わせる側の技術だけではなくて、笑う側の状況、たとえば、一人で笑ったか、みんなで笑ったかとか。まわりの環境なんかですね。質によっても笑いの効果は違うんですね。

《村上》  形だけでも笑うというのも、経験的には効果はあると思っています。面白くなくても笑っているうちに、だんだん面白くなってくる。自分の「アホ」な顔を見ているだけで笑えてくる。あとは「笑(え)み筋(きん)体操」というのがあって、顔には笑いの筋肉がほほとくちびるのまわりにあるんですが、これをマッサージするだけで血糖値が下がるんですね。

村上先生のお話では、健康に対する「笑いの質」の良し悪しの大半は、“真打ち”、あるいは“前座”が笑わせるとかいうことではなく、大勢で笑うことが身体にいいという話でした。

『花緑の幸せ入門』竹書房新書