
最初、生物は海で生まれたといわれております。
その頃の地球はまだ若くて、灼熱地獄でした。
多くの生き物が死に絶えました。
私どもの祖先はそれをかいくぐって地上に上がってきたんです。
ここで大変動が起こります。
今度は氷河期がやってきました。
飢えと寒さでほとんどの生物が死に絶えました。
それもくぐり抜けて、気候が温暖になると、いろいろな生物が出てきました。
人類の祖先よりも力の強い恐竜が現れて、私どもの祖先はいじめ抜かれました。
見てきたようなことを言いますが、そういうことなんです。
私どもの体は三十八億年の間、一度も事故を起こしていません。
三十八億年間、ノーミスでここまで来ているんです。
生まれただけで丸儲けという言葉がありますが、それだけでは言い表せないような、まさに奇跡的な存在として一人ひとりが生まれてきたんです。
命が貴いとは、そういうことです。
自分の命を粗末にすること、あるいは他人の命を粗末にするということは、三十八億年かけて大自然が育てた命、私の言葉で表現するならばサムシング・グレードが育てた命を無駄にするということです。
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君のやる気スイッチをONにする遺伝子の話
村上和雄 著
致知出版社
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