
おそれにはどう対処すべきだろうか。
本を読んでもどうにもならない。読む本が本書であっても、だ。
私にできることは、こういう問題があるよと警告し、対策を提案するところまでだからだ。
だが経営者の私としては、こう伝えたい。
おそれは、行動に移すことで向き合おう。
そうすれば、いずれ、てなずけて乗りこなすことができる。
おそれのおかげで、自分より賢い人々が金持ちになろうとしないのだし―――世界的にも金持ちがそれほど多くないのもおそれのおかげだし―――正面から向き合えば、また、手なずけることができれば、自信を深めるいい機会にもなるはずだ。
おそれることそのものは悪くない。
おそれは、敵から身を守るのに役立つ。
だが、おそれに対して白旗をあげてはならない。
その先に待つのは敗北だからだ。
私はこれまでずっと金を稼いできて、自分より優秀な人々が落ちこぼれていくのを見てきた。
そうしてわかったのは、「世間に見える形で失敗するかもしれないというおそれ」以上に大きな障壁はないということだ。
まちがいない。なにがしかの理由で尻ごみすれば、道は閉ざされ、閉じたままとなる。
いつまで経っても始めることができない。金持ちにはなれない。
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本物の大富豪が教える 金持ちになるためのすべて
フェリックス・デニス 著
井口 耕二 訳
文響社
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