
インディアナ州との境にあるルイズビルの町のパプテスト教会で、
白い服を着たカーネル・サンダース氏にお目にかかったことがあります。
彼はその時、すでに70歳を過ぎておられましたが、
60歳過ぎてもどんな商売も当たらず、
貧乏のどん底で苦労されたことをお話くださいました。
しかし、彼は自分のいる位置を知っておられました。
どんな状況を与えられても、
愚痴らず、ぼやかず、感謝して、
少年のような夢を描きながら生き続けました。
そして65歳を過ぎた頃、
おいしいフライドチキンをつくる術を見だしたのです。
彼が私に話してくださったことは、
人間には小さな自分を越えた広い無限の世界があること、
その世界に自分の人生を投げ出し、あきらめず、
その可能性に満ちた人生で自分の位置を知り、
今、自分のできることを精一杯する時、
必ず、チャンスは次のステージへと招いてくれるのだということです。
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出典
[掌の中の幸せ]
田中 信生 著
潮文社 より
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