ニーチェは、清潔好き

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ニーチェ いいため話
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ニーチェは、アランのような『幸福論』を書いてはいないが、彼の著作のところどころには幸福についてのかなり良いアドヴァイスが見受けられる。

たとえば、「さまざまな意見と戯言」にはこんなことが書かれている。

「清潔好き。

―――子供のうちに清潔好きの感覚を、それが情熱となるほどまでに焚きつけるべきである。

後日それは、たえず新しく姿をかえながら高まってゆき、ほとんどすべての美徳にゆきつく。

そして最後にはそれは、あらゆる才能の補正として、清潔、節度、温厚、品性のいわば光のヴェールのように見えてくる、―――幸福を身にたずさえ、幸福を身のまわりにひろめるものとして」(中島義生訳)

ここに書かれていることは少しも難しくはない。

清潔を好む性向を子供のうちから身につけさせれば、やがてそれは美徳に変質するし、ついには自分にも周囲の人々にも幸福をもたらす、というのである。

なぜ、清潔が美徳や幸福とつながるのか。

清潔観念は、手や足を洗うなどの物理的衛生観念にとどまらず、精神と行動についての衛生観念にもなんの抵抗もなく直接的にそのまま通じていくからだ。

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人生がうまくいく哲学的思考術

白取 春彦 著

ディスカヴァー