
雑誌「サイエンス」に、
「人間は、脳の15%を、相手が話していることばの裏で、何を思っているのか、分析するために使っている」
とする記事が載っていました。
脳の15%は、相手を警戒するために使っているんですね。
なぜなら、人間にとって人間は味方ですが、
同時にいちばん危ない存在も、人間だからです。
だまされないように、殺されないように、
人は人と対面しているときに、15%の脳を駆使して、必死に警戒しているのです。
この人は、こういうことを言っているけれど信用できるだろうか?
以前、同じようなケースはなかっただろうか?
いまちょっと視線をずらしたけれど、やっぱり嘘なんだろうか?
気の休まる暇がありません。
僕たちは人といっしょにいたい。
でも、ひどい目にはあいたくない。
結局「警戒しながら、心を開く」
という矛盾を強いられているわけです。
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出典
[はい、息を吐いて、それからゆっくり考えよう]
伊藤 守 著
講談社 より
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