
人はよく
「自分のことは自分が一番知っている」といいます。
たしかに自分の思いは、
他人にはうかがいしれない場合が多いのですから、
他人よりも自分のほうがよく知っているはずです。
しかし、自分の考えや行いが果たして独善でなく、
道理にかなっているのかどうか、
社会的に正しいことかどうか、
また、人情の機微に適したものであるかどうかを評価する段になると、これはまた別だと思うのです。
人間というものは、どうしても知らず知らずのうちに自分中心に、
あるいは自分本位にものごとを考えがちになって、
他人からみたらずいぶんおかしいことでも、一生懸命に考え、
それを正しいと信じている場合が多いのでは
ないでしょうか。
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出典
[素直な心になるために]
松下 幸之助 著
PHP研究所 より
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