
有名な沢庵和尚が亡くなられるとき、
最後に
「この寺に一大事が起こったときは、本道の本尊さまの裏に小箱が置いてあるから、
その中に、一大事を解決する方法を書いておいた。
寺の役職を持つもの達が集まって10日ほども相談して、
それでも解決の方法がわからぬときには、その小箱をあけるように」
と遺言されたそうです。
それから60年ほどたってから、寺で一大事が起きたので、
役職を持つ者が集まって何日も協議したけれども、
どうしても解決の方法が探り出すことができませんでした。
そこでいよいよ沢庵和尚の遺言の小箱を開けることにいたしました。
すると中から一枚の紙が出てきて、
そこに
〈なるようにしかならぬ、心配するな〉
とあったそうです。
~~~
出典
[こころで生きる]
大藪 正哉 著
日本文芸社 より
![]() |