
世の中を呪ったり恨んだり、「友人がいない。親しい人がいない。誰からも愛されていない」という想念を持ちながら死んだ場合、死後の世界でも、その想念と同じ状態(=孤独地獄)に陥ります。
死んだあとになっても、「自分を愛してくれる人も、頼りにしてくれる人もいない」、「温かい言葉を投げかけてくれる人も、優しく接してくれる人もいない」という「孤独地獄」が続くのです。
肉体がなく、痛みを感じない状態である魂の世界において、「孤独地獄」は「地獄度100パーセント」の状態といえるでしょう。
恨みながら命を絶つと、魂にとって、もっとも悲しくつらい状態が待ち受けています。
では、「地獄度100パーセント」と180度正反対にある、「天国度100パーセント」とは、どのような状態なのでしょうか?
「天国度100パーセント」とは、「孤独と180度正反対にある状態」、すなわち「よき仲間に囲まれている状態」をいいます。
よき仲間とは、
●「自分の喜びを一緒に喜んでくれる人」
●「『あなたはあなたのままでいい』と言ってくれる人」
●「同じ方向を向いて、同じ価値観で生きている人」
●「同じ話題を、同じように笑顔で話せる人」
●「喜ばれるように生きている人」
●「不平不満を口にせず、常に感謝をしている人」
のことです。
愛情に満ちた「よき仲間」に囲まれ、「そこに自分が身を置いているだけで楽しくなる」ことに気がついたらなら、もう孤独ではありません。
「天国度が100パーセント」になります。
「天国度100パーセント」とは、「成功を勝ち得たり、社会的地位を手に入れたり、達成目標をクリアすることではない」と私は思います。
営業ナンバーワンになったり、高級車に乗ったり、豪邸に住んだり、成績を上げたりすることが、「天国度100パーセント」なのではありません。
たとえ何億円もの年収を手に入れたとしても、「よき仲間」を持たず、「自分の力」しか信じなければ、その人を待つのは「孤独な世界」でしかありません。
繰り返しますと、「天国度100パーセント」とは、競い合ったり比べ合ったりすることでも、努力目標を達成することでもなく、同じ価値観を持つ「よき仲間に囲まれること」なのです。
『もうひとつの幸せ論』ダイヤモンド社
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