インドの寓話「王様の難題、あなたならどうしますか?」

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女王 いいため話
画像:http://gahag.net/

昔々、とある国の王さまが自分の後継者を決めるために、3人の王子を呼んでこう言いつけました。

「自分の宮殿を1週間以内に何かでいっぱいにしてみよ。ただし、おまえたちが使えるコインは1枚だけだ」

3人の王子たちは、その難題に頭を抱えました。

3人ともとても大きな宮殿に住んでいましたし、コイン1枚では買えるものも限られています。

いったいどんなもので宮殿を埋め尽くせばいいというのでしょうか・・・。

1週間後、王が王子たちの宮殿を検分する日がやってきました。

1番目の王子は、コインで安いワラを大量に買い集め、宮殿に運び入れていました。

しかし、ワラは広い宮殿の3分の2までしか埋まっていません。

これでは条件を満たしたことにはなりません。

王は不満顔で、次の王子の宮殿に向かいました。

2番目の王子は、なんと町中のゴミをかき集めて、ゴミで宮殿をいっぱいにしていました。

ゴミなら費用もかかりませんし、いくらでも集められると考えたわけです。

しかし、いくら条件を満たしたとはいえ、王はあまりの強烈な臭いに眉をひそめ、ますます不機嫌になって宮殿を去ってしまったのです。

3番目の最も若い王子がやったことは、ちょっと変わっていました。

兄たちのように宮殿へモノを運び込むのではなく、宮殿からありとあらゆるものを運び出し、宮殿内の壁や床をピカピカに仕上げていたのです。

王は夜になって、3番目の王子の宮殿を訪れました。

広く静まり返った部屋のなかには何ひとつモノがなく、ただ、それぞれの部屋や廊下の燭台に火が灯されて、その光がピカピカの壁や床を照らして神秘的な輝きを放っていました。

王は王子に言いました。

「なんという荘厳な美しさだろう。だが王子よ、予は何かで宮殿をいっぱいにせよと申しつけたはずだ。その約束はいったいどうなったのじゃ」

王子は微笑みながら答えました。

「宮殿内はどこもかしこも、灯りで照らし出されています。私は宮殿をピカピカにすることで、光でいっぱいにしたのです」

その答えに王は満足し、この3番目の王子を後継者に決めたということです。

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頭で考える前に「やってみた」人が、うまくいく

サチン・チョードリー 著

フォレスト出版より