
たとえば、職場での人間関係を考えてみましょう。
あなたの上司は、あなたのことをどう思っているでしょうか。
「積極的だ」
「責任感がある」
「頼りになる」
と思っているでしょうか。
もし、そう思われていないならば、あなた自身がどれだけ「自分は積極的で、責任感があり、頼りになる存在だ」と思ってみても、まったく意味がありません。
あなたは「積極的で、責任感があり、頼りになる存在」ではないのです。
そう思わせなければ意味がない。
自分では「能力や実績がある」と思っていても、他人から見てそう思われていなければ、能力や実績はないのと同じなのです。
あなたが自分をどう思うかは一切関係なく、考えるべきは「どうすれば積極的な人間だと、上司に思ってもらえるだろうか」「能力や実績があると評価してもらえるだろうか」ということです。
自分で「脚本」を書き、その脚本をもとに「演出」を考え、それを「演技」することで、相手の持つイメージをデザインすればいいわけです。
上司から高評価を得るためのキャラクターを設定して、それを演じられたら、立ち居振る舞い、仕草、しゃべり方、着るものも変わってくるでしょう。
それがチャンスをつかめる成功者の生き方です。
よく「上司がバカだから、自分の実力を理解してくれない」と嘆(なげ)いている人がいます。
そんな人を見るたび、私は「あなたこそ、バカだよ」と思います。
もし、上司がバカなら、イメージデザインで評価を高めることは簡単なはずです。
バカな上司は扱いやすい上司なのです。
それなのに評価が低いままであるなら、その人が上司のイメージを変える努力をまったくしていない、ということです。
これではオポチュニティコスト(一方を選んだために逃した利益のこと、機会費用、逸失利益とも言う)が高いまま。
バカな上司にバカにされる悲運の人生を送ることになるでしょう。
『成功したけりゃ、脳に「一流のウソ」を語れ』大和書房
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