
「一問一答」の呪縛が、思考放棄症を生む。
「正解は1つである」という前提があると、
「その正解を知らないからわからない」
という思考放棄になったり、
「その答えは知っている」と思って
ほかの可能性を考えなくなったりしてしまうのです。
一問一答が成り立たない、
さまざまな原因が複雑に絡み合う社会の問題、
ビジネスの問題を前にしたとき、一問一答主義ではとても対応できないことはいうまでもありません。
それにもかかわらず、「一問一答」から抜け出せない人は少なくありません。
思考放棄症の方は、いつの間にかこの初期設定が、
〈思考力に限界あり=考えても答えがでない〉
になっているのです。
それと、その答えの出し方に、
「一問一答」主義のすり込みがあります。
この思考放棄を変えるには、その初期設定を、
〈思考力に限界はない=考え抜けば答えは出る〉
と書き換えればよいのです。
加えて、「一問一答」ではなく
「一問十答、百答」とすれば、
「一答」にこだわることなく考え続けることができるようになります。
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出典
[考えるプロが明かす「思考の生活習慣病」克服法]
船川 淳志 著
講談社より
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