
ある部下が報告に来たときのことだ。
「月刊PHPを置いてもらうために某エリアを10軒回ってみたのですが、
1軒しか色よい返事がもらえませんでした」
と非常に申し訳なさそうに、しょげ返って報告をした。
そばで聞いていた私は、10軒で1軒ではしょげ返るのもやむを得ないなと思っていた。
しかし松下(※)は
「きみ、立派だ。よくやった」と言った。
「10軒回って1軒ってことは、
100軒回ったら10軒取引をしてくれる。
1000軒回ったら、100軒も扱ってくれるな!」と、
「ようやった、ようやった」と褒めたのである。
そのとき部下の表情がスッと生気を取り戻したことをよく覚えている。
(※松下幸之助氏のこと)
引用:「きっと芽が出る人」の法則
江口 克彦 著
PHP文庫
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