
月20万円でやっていた人が、
ある月から30万円になった。
当座は、遣いでがあると思っていたのだが、
すぐにこれでも少ないと思うようになった。
20万円でやっていた時と同じ生活を維持すれば、10万円が浮く勘定だ。
ところが人間というのは、それができない。
生活がいつの間にか30万円ぎりぎりの生活になる。
たとえば、20万円の時には1個20円の卵を4個買っていたのが、
30万円になると、50円の卵を6個買うようになる。
生活全般がこうだから、すぐに足りなくなるというわけだ。
そして、厄介なことに、
一度広げてしまった生活のレベルというのは、
なかなか元に戻せない。
「お金がもっとたくさんあれば、楽しく暮らせるのだが」
と思っている人は多いだろう。
だが、結局いくらあっても、
その金額に応じての生活が膨らむから、
満足には至らないのである。
〜〜〜
出典
[どんな時にも人生を「前向き」に生きるコツ]
斎藤 茂太 著
大和書房より
![]() |